午前0時のラジオ局
タイトルとジャケットに惹かれて購入。
局に移動してきたアナウンサー・鴨川優と、ワケアリ美形D・蓮池陽一、アシスタント・山野佳澄の3人で送る深夜のラジオ番組で巻き起こる不思議な事件、リアル&幽霊リスナーや局の人々との交流を描いた作品。
「わざわざ『午前0時』なんていうくらいだから、霊的要素アリっぽいぞ(オカルト好き)」
と思い読み進めたらやはりそうで、大人向けの児童文学のようなほんわかした雰囲気の物語でした。(霊的要素アリですが嫌な怖さは無いので、ホラーが苦手な方にもオススメ)
全6話+エピローグという構成ですが、1話完結型なのでさらっと読めます。
個人的に好きなのは、1話目と2話目。残念だったのは、一番最後の物語のオチというか展開が早々に読めた点。(読めても十分楽しく読み進めることが出来ましたが)
作者ご本人がラジオ局勤務の現役アナウンサーだそうで、現場の雰囲気が伝わる描写に、学生時代以来久しく聴かなくなったラジオをまた聴きたくなりました。
早朝や深夜、ラジオ局のマイクの前に座っていると――自分の声が、しんとした大気を伝って世界のどこまでも広がっていくような、流れ星のように夜空を駆け抜けていくような、不思議な感覚に飲み込まれていくことがあります。
(同作、あとがきより引用)
以前は三井雷太 名義で「パラダイスロスト」(イラストはブギーポップシリーズの 緒方剛志 さんですね )という作品を書いていたそうで、お姉さんは作家の村山早紀 さんだそうな。姉弟揃って物書きとは。
2015年10月現在、同シリーズは3巻まで発売中。
続刊のログはまた後日。
続巻の記事はこちら↓